どうも!ポニーです。
普段よく耳にする栄養素、「カルシウム」があります。
ミネラルの一種となり、人間の身体に必要な栄養素の一つとなります。
カルシウムが必要とは聞きますが、何故・どれだけ必要なのかをご存知ですか?
今回は、そんなカルシウムについてまとめてみました。
◆身体に関わる効能
◆不足を解消する方法
◆摂取基準量
◆食品に含まれる含有量
カルシウムとは
カルシウムとは、よく聞くように人間の骨や歯をつくるのに不可欠な栄養素となります。
他にも、身体に必要な働きかけをしてくれます。
カルシウムは体重の1~2%が含まれており、体内に最も多く存在するミネラルです。
個人差はありますが、体重50kgの成人の場合、約1kgのカルシウムが含まれています。
●カルシウムの種類について
カルシウムと言っても、たくさんの種類があり、食品によってカルシウムの種類は異なりその吸収率も変わってきます。
カルシウム不足などで、効率よく摂るためにも理解しておくとよいでしょう。
主に8種類のカルシウムに分かれてきます。
種類 | 内容 | 可溶性 |
カゼインカルシウム | 牛乳など乳製品 | 〇 |
乳酸カルシウム | 炭酸Caと乳酸の合成 | 〇 |
クエン酸カルシウム | 炭酸Caとクエン酸の合成 | × |
シュウ酸カルシウム | 里芋やほうれん草など | × |
ヒドロキシアパタイト | 骨や歯の構成成分 | × |
炭酸カルシウム | 干しエビや桜えびなど | × |
リン酸カルシウム | 煮干しやしらす干しなど | × |
アルギン酸カルシウム | 乾燥ひじき、わかめなど | × |
食品などの種類によっても、カルシウムの種類がわかれてきます。
特に、カルシウムが不足しがちな方は、可溶性のカルシウムを摂ると吸収率も高くなってきます。
※後述で、効率的なカルシウムの摂り方もご紹介していきます。
カルシウムの働き
ミネラルの一種カルシウムと聞けば、骨や歯のイメージが高く評価されておりますが、それ以外にも、意外な働きかけをしてくれております。
◆筋肉の収縮に関与
◆神経の興奮抑制
①骨や歯の主成分
体内のカルシウム、99%は骨と歯にあり、残りの1%が血液など、体液や筋肉などの組織にあります。
そして、骨や歯を丈夫に保つためには、マグネシウム・リン・コラーゲンも必要となってきます。
カルシウムを摂ると、小腸から吸収されて血中に入り、使用する分だけ残し骨に蓄えられます。
また、血中には常に同じだけのカルシウムが必要となりますが、血中のカルシウムが不足すると骨は自らを壊して補おうとします。
骨は体を支えると同時に不足に備え、常に出し入れができるカルシウムの貯蔵庫にもなっております。
②筋肉や内臓に関与
人間は、身体を動かし心臓や内臓を動かすには、カルシウムが必要となります。
カルシウムは、骨や歯以外にも血液や細胞にもあり、カルシウムイオンとなって筋肉を収縮させて動かしております。
③神経の安定作用
神経の興奮で、神経細胞が開きカルシウムイオンが入り神経伝達物質が身体に伝えられます。
これは、生きていくために必要な働きともなり、カルシウムイオンの濃度は一定に保たれ、神経の安定作用をしております。
カルシウムの不足や摂りすぎ
身体に必要なカルシウムも、適量を守らなければ、身体への悪影響にも繋がる可能性があります。
●カルシウムの不足
日本人はカルシウム不足と言われますが、どのような症状がみられるのでしょう。
◆筋肉・神経細胞低下
①骨粗鬆症
カルシウムが不足すると、骨や歯が弱くなり、血液はカルシウムの濃度を保つために、働きかけております。
⑵骨は骨芽細胞から新しい骨をつくる
つまり、カルシウムが不足することで、⑴が⑵を上まわってしまうと⑵が足りなくなり、骨がスカスカの状態で骨粗鬆症などの危険性も考えられます。
②筋肉や神経細胞の低下
カルシウムの不足で、筋肉活動や脳の神経細胞の働きが低下することもあります。神経や筋肉の興奮が高まり、筋肉の痙攣や全身の痙攣が起こる可能性もあるとされております。
そして、不足によっては脳の血液中のカルシウム濃度も高め、脳の神経細胞の働きがコントロールできなくなり、イライラ症状なども発生してきます。
●カルシウムの摂りすぎ
先程は、不足に対してでしたが、逆に摂りすぎてもよくはありません。
◆特病による臓器障害
①マグネシウム不足
カルシウムを摂りすぎることで、マグネシウムの不足があるとされております。
他にも、リンにも関連し、リンを摂りすぎることでカルシウム不足になってきます。
このように、バランスよく摂ることでシッカリと効果を発揮するため、把握しておくだけでも栄養摂取に影響するのではないでしょうか。
参考までに、理想的なバランス比率となります。
2:1:2
②特病による臓器障害
よく出回っているサプリメントで、カルシウムの補給なども多くあります。普段の食事とサプリメントで、カルシウムを摂りすぎることで、腎臓から尿管・膀胱・尿道と結石ができる可能性もあります。
腎臓病・甲状腺障害・糖尿病などある方は、症状がでた例もあるので十分な注意をしてください。
③サプリメントの注意
日本人は、基本的にカルシウムが不足しがちなので、摂りすぎることは少なくなると思われます。
ですが、カルシウム強化食品やサプリメントを使用する場合は、摂りすぎることもありますので注意が必要です。
カルシウムを効率的に摂取する方法
あらゆる食品に含まれるカルシウムも、種類によっては、吸収率が高いもの・低いものにわかれてきます。
栄養素は、摂ったものが全て体内に吸収されるのとは限りません。
一部は吸収・残りは排出となるので、食品吸収率も理解しながら摂るとよいでしょう。
食品 | 吸収率 |
乳製品 | 40% |
小魚 | 30% |
野菜 | 18% |
大豆 | 18% |
コップ1杯(200ml中)に含まれるカルシウムは227mgで、吸収率は40%程と言われております。
小魚も比較的高いですが、小魚・野菜・大豆類に比べ、より多くのカルシウムを効率よく摂ることができます。
そして、カルシウムは、ビタミンD・ビタミンK・マグネシウムと一緒に摂ることで吸収率を上げることもできます。
栄養素 | 内容 |
ビタミンD | にしん・紅鮭・秋刀魚・干ししいたけなど。 カルシウムの吸収サポート、丈夫な骨をつくるのに欠かせない栄養素です。 |
ビタミンK | 納豆・ほうれん草・ブロッコリーなど。 骨や歯のカルシウムが溶けないようにしたり、血を擬固させ出血を止める栄養素です。 |
マグネシウム | 豆腐など大豆類やナッツ類。 カルシウムやリンと一緒に骨をつくったり、筋肉を正常に動かし保つための栄養素です。 |
カルシウムが多い食品を単品で摂るだけでなく、吸収率の高いものとバランスよく摂ることも大切になります。
カルシウムの摂取目安量
日本人は、慢性的なカルシウム不足とも言われておりますが、実際にどのくらいの量が摂取するのかを年齢別に表してみます。
カルシウム1日の摂取基準量(mg/日)
年齢 | 推奨量 | |
男性 | 女性 | |
1-2歳 | 450 | 400 |
3-5歳 | 600 | 550 |
6-7歳 | 600 | 550 |
8-9歳 | 650 | 750 |
10-11歳 | 700 | 750 |
12-14歳 | 1000 | 800 |
15-17歳 | 800 | 650 |
18-29歳 | 800 | 650 |
30-49歳 | 650 | 650 |
50-69歳 | 700 | 650 |
70歳~ | 700 | 650 |
※厚生労働省 日本人食事摂取基準2015年版 参照
※カルシウムの過剰摂取により、高カルシウム血症など健康被害がみられることもあり、上限は男女共に18歳以上1日2500mgと設定されています。
食品別 カルシウム含有量
カルシウムを含む食品、一部参考例になりますが、豊富に含まれる順にまとめてみました。
理解しながら摂るだけでも変化があらわれるのではないでしょうか。
食品別含有量の表記は全て、(100gあたりの含有量 単位:mg)となります。
カルシウム 野菜類
食品 | 含有量 |
千切大根 | 540 |
パセリ | 290 |
モロヘイヤ | 260 |
小松菜 | 150 |
チンゲン菜 | 120 |
オクラ | 90 |
枝豆 | 76 |
唐辛子 | 74 |
ほうれん草 | 69 |
サニーレタス | 66 |
カルシウム 果物類
食品 | 含有量 |
きんかん | 80 |
レモン全果 | 67 |
干ぶどう | 65 |
ゆず果皮 | 41 |
プルーン乾 | 39 |
キウイ | 33 |
干し柿 | 27 |
いちじく | 26 |
ラズベリー | 22 |
オレンジ | 21 |
カルシウム 卵・肉類
食品 | 含有量 |
卵黄 | 150 |
ピータン | 90 |
生うずら卵 | 60 |
生卵 | 51 |
茹卵 | 51 |
鶏軟骨 | 47 |
レバー | 27 |
卵豆腐 | 27 |
牛ミノ胃 | 16 |
コンビーフ | 15 |
カルシウム 乳製品類
食品 | 含有量 |
パルメザンチーズ | 1300 |
脱脂粉乳 | 1100 |
プロセスチーズ | 630 |
カマンベールチーズ | 460 |
加糖練乳 | 300 |
アイス普通脂肪 | 140 |
加工乳 低脂肪 | 130 |
アイス高脂肪 | 130 |
ソフトクリーム | 130 |
コーヒーミルク粉 | 120 |
カルシウム 魚介類
食品 | 含有量 |
干しエビ | 7100 |
桜エビ素干 | 2000 |
エビ佃煮 | 1800 |
わかさぎ佃煮 | 970 |
桜エビ茹 | 690 |
いかなご佃煮 | 470 |
アユの塩辛 | 460 |
あさり佃煮 | 260 |
シジミ | 130 |
ハマグリ | 130 |
カルシウム 魚類
食品 | 含有量 |
煮干し | 2200 |
たたみいわし | 970 |
いかなご | 500 |
アユ | 480 |
わかさぎ | 450 |
いさし丸千 | 440 |
いわし油漬 | 350 |
ししゃも | 350 |
サバ水煮 | 260 |
たら | 260 |
カルシウム 豆類
食品 | 含有量 |
塩えんどう豆 | 1300 |
凍豆腐 乾 | 660 |
油揚げ | 300 |
がんもどき | 270 |
きな粉 | 250 |
大豆 乾 | 240 |
焼豆腐 | 150 |
木綿豆腐 | 120 |
おから | 100 |
納豆 | 90 |
最後に
カルシウムの働きや、気をつけるべき内容をまとめてみました。
食品によっても、豊富に含むものや、少ないものなど様々となりますが、「吸収率・効率的に摂れる組合せ」なども考慮し、進めてみることもよいでしょう。
不足しがちと言われているカルシウムも、日々の生活で気にすることで、改善効果も高まっていくのではないでしょうか。
あくまでも、個人によって効果のあらわれ方や変化は様々になります。参考にして頂けたらと思います。
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